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Category: 雑記  

小説「レインツリーの国」を読んだ

先日ふらっと立ち寄った大阪難波のジュンク堂書店にて
雑誌や漫画の新刊が出ていないか確認していたのだが、結局読みたいものは見つからず。
ま、いいか。と帰りがけにふと、思った。

最近小説を読んでいない。

このところ仕事が忙しかったこともあって、読み切るのに時間のかからない漫画や雑誌ばかり読んでいた為
時間の掛かりそうな小説は避けていたのである。

仕事は先月で難しい物件が一段落付いたこともあり、時間に余裕もできたので、数ヶ月ぶりに小説を求めて小説コーナーへ。
そこで見つけた(実際には何を読むか決まるまでかなり時間を要した)この一冊。

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「レインツリーの国」

僕は著者である有川浩さんのことは実は全く知らなかった。
最近アニメや映画化もされている「図書館戦争」シリーズ(ラノベらしい)の著者であることは
レインツリーの国を読んでいる途中で知ったし、図書館戦争シリーズの作品には全く触れたことがない。
ま、それはどうでも良いことで。

とりあえず内容は恋愛物語です。
忘れられない思い出の本がきっかけで、ネットを通じて知り合った二人が
電子メールのやり取りをしていくうちに、親密になっていき、ついには”リアル”での交流を始める。
しかし、彼女には重大な秘密があったのだった・・・。

以下感想(ネタバレ注意)

この本で感じたこと

誰にでもあるかもしれない、"思い出の本"。深く感動したり、共感したり、あるいはトラウマ?
とにかく同じ本について、誰かと語りあいたいと思ったのが、彼らの糸が繋がるきっかけとなりました。
その語り合う手段が、電子メールからでした。
でも、こんなことは今では珍しくも何ともありません。
たまたま彼女の"思い出の本"も主人公の彼と同じ本で、その感想を自身のブログに書き起こし、
その記事に彼が共感、思う所があって彼女に送った電子メールからのスタートとなります。

僕が面白いと感じたのは、彼らの交わしたメールの本文が、そのまま書かれていることです。
送ったメールのタイトルから、返信する際に抜粋した相手の文章までそのまま書かれている。

人と人とがコミュニケーションを図る際には会話で行う表現が普通だと思います。
しかし今回は電子メール。いわゆる文通ですね。でもメールは、手紙を書くときとは少し心境が違うと思います。
送信してから届くまでのタイムラグがほぼ無いことも有り、レスポンスの速さから、
そのときの感情の起伏まで載せて相手に届きます。(もちろん手紙には、字体から得られることもありますが。)

また、会話と文章は絶対的に違うものなんです。会話では相手の顔を見て、声をだして、耳で聴いて。
たくさん情報量があるようにみえて、実は論理性という観点からは、文章の方が圧倒的に強いのです。
相手が前回送ったメールから、一行一行抜粋して返事を書くこともできます。
これに対してはこう、これに対してはこう・・と。
だからすごく読みやすかった。彼らがお互いに読みやすい文章は、そのまま読者に読みやすい文章となる。
読みやすさはラノベ級もしくはそれ以上に感じましたね。

実際は心の描写もあって、この一言を書くべきかどうか?等の葛藤も彼らにはあります。
それも含めて面白かった。


そしてこの本の一番の題材というか、彼女が彼に秘密にしていたこと。ネタバレになりますが。
彼女は聴覚に障害を持っているんですね。
聴覚障害と聞いたら、とりあえず耳の聞こえない人。という認識がほとんどだと思いますが、
実はいろんなパターンがあって、最初から聞こえない人、途中から聞こえなくなった人、
手話の使える人・使えない人、補聴器で補える人・補えない人、言葉を喋れる人・喋れない人。
補聴器で補えるのにも個人差があって、低音域や高温域に左右されたり様々で、そのちょっとした違いが
彼らにとっては大きな違いとなるのです。

低音が聞き取りやすい場合、男性と話しやすくて女性とは筆談になるとか。
それによっては男性にばかりいい顔をしていると勘違いされたりね。

まぁそんなのはほんの一例で、本当に大きな違いがある。


でもね、人間なんてみんな違うんです。
たまたま障害者と健常者という、分かりやすい違いを上げているようですが、
そういった表面上の違い以上に、人間には多くの違いがあるのです。

障害があるから性格が良いとか悪いとか、そんなの
家が裕福だからどうとか、容姿が良いからどうとか、そういうことと変わりません。

筆者の言いたいことは、その違いとどう向き合っていくかという点かなと思います。

難聴の人を理解してもらおうとか、そういうことではなく、
自分が他人との違いに直面したとき、それとどう向き合うか。
人間ですから、衝突や争いも生むかもしれません。ただそいうったことがあったとき、
罪悪感と反省、その他もろもろの感情を自分の中で整理し、
思考を止めないで欲しいという思いが筆者にあるように感じられました。

今一度、自分のことと置き換えて考えるきっかけになったと思います。


もしよろしければ、是非読んで欲しい一冊です。

終わり


追記)小難しいこと書きましたが、内容はそんなに重く感じません。普通の恋愛もの同様、イチャイチャしやがってと嫉妬するくらいです。ただ主人公が関西出身ということもあり、終始関西弁なのは慣れるまでちょっとかかりましたw

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